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参拝の基本作法 — 鳥居のくぐり方から二礼二拍手一礼まで
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「二礼だったか、拍手は二回だったか」。拝殿の前まで来て、隣の人の動きを横目でなぞった経験はないでしょうか。初詣や旅先でしか神社に行かない人ほど、作法への不安は大きいものです。
この記事では、鳥居のくぐり方から手水(てみず。手や口を水で清めること)、拝礼まで、参拝の基本の流れを整理します。根拠にしたのは、神社本庁(全国の神社を包括する組織)・伊勢神宮・明治神宮・出雲大社の公式サイトのうち、執筆時に実際にアクセスして内容を確認できたページだけです。
先に、いちばん大事な原則をひとつ。神社本庁の公式サイト自身が、特殊な拝礼作法を行う神社ではその神社の作法に従ってお参りするように、と案内しています。つまり最終的な正解は「目の前の神社の案内」。これから書くのは、その手前にある全国共通の基本形です。
鳥居をくぐる前に、一礼
神社本庁の公式サイトによると、鳥居は神社の内と外を分ける境界で、その内側は神様が鎮まる神聖な場所とされています。くぐる前に立ち止まって一礼する。それだけで、よその家に「おじゃまします」と声をかけてから上がるのと同じ意味になります。帰り際に社殿へ向き直って一礼するのも、丁寧な作法として紹介されています。
参道では、中央を少し外して歩きます。参道の真ん中は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様の通り道と考えて中央を避けたり、横切るときに軽く頭を下げたりする作法があるとされています。これも絶対の決まりというより、敬意の表し方のひとつです。
大阪・曽根崎の繁華街に建つ露天神社(お初天神)のような都会の小さな神社でも、鳥居の内側は別の空間です。ビルの谷間でも、一礼をはさむと気持ちの切り替わりがはっきり分かります。
手水は「左手→右手→口→左手→柄」の順
拝殿へ向かう前に、手水舎(てみずや)で手と口を清めます。神社本庁の公式サイトでは、手水の由来は神話の禊祓(みそぎはらい。水で心身の穢れを清めること)にさかのぼると説明されています。
具体的な手順は、伊勢神宮の公式サイトが5段階で案内しています。
1. 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手を洗う 2. 柄杓を左手に持ち替えて、右手を洗う 3. もう一度右手に持ち、左手のひらに水を受けて口をすすぐ 4. 口に触れた左手を、あらためて洗う 5. 残った水で柄杓の柄を流し、元の場所に伏せて戻す
コツは、最初に汲んだ一杯の水を最後まで使い切ることです。柄杓に直接口をつけない、という一点だけ覚えておけば、順番が多少あやふやでも大きくは外しません。
拝礼は「二礼二拍手一礼」
賽銭箱の前に立ったら、お賽銭を静かに入れ、姿勢を正します。明治神宮の公式サイトでも、賽銭を納めてから姿勢を正して拝礼に入る流れが案内されています。鈴のある神社では拝礼の前に鳴らす習わしが広く見られますが、鈴の有無も含めて社それぞれですから、案内表示があればそれに従いましょう。
拝礼の基本形は、神社本庁が標準として案内する「再拝・二拍手・一拝」。一般には「二礼二拍手一礼」の名で知られる、同じ作法です。
1. 腰を深く(90度ほど)折るお辞儀を、2回 2. 胸の高さで両手を合わせ、右手の指先を少し下にずらして、拍手を2回 3. 指先をそろえて祈り、最後にもう一度深いお辞儀を1回
伊勢神宮の案内では、拍手のときに両手を肩幅ほどに開くとされています。ゆっくりで構いません。回数を数えながらでも大丈夫です。
出雲大社は四拍手 — 例外は「その社に従う」
基本形を覚えたところで、例外の話です。出雲大社の公式サイトのよくある質問には、出雲大社の参拝は「2礼4拍手1礼」と明記されています。最大の祭典である5月14日の例祭では8拍手を打ち、8は古来限りない数として神様への限りない讃美を表す。ふだんの参拝ではその半分の4拍手でお讃えする、という説明です。境内のほかのお社でも同じ作法とされています。
調べていて安心したのは、標準を定めている神社本庁自身が「特殊な拝礼方法の神社ではその作法に従うように」と書いていたことでした。基本形は共通語、各社の作法はいわば方言のようなもの。案内板に別の作法が書いてあれば、迷わずそちらが正解です。
お寺では拍手を打たない
もうひとつ、よくある混同がお寺での柏手(かしわで。神前で打つ拍手のこと)です。鳥居ではなく山門をくぐるお寺では、一般に拍手は打たず、胸の前で静かに合掌して一礼する作法とされています。「鳥居なら拍手、山門なら合掌」とだけ覚えておくと迷いません。
願いが叶ったら、お礼参り
作法の締めくくりは、参拝が終わったあとの話です。願いごとをした神社には、それが叶ったときに報告とお礼のために再び参る「お礼参り」という習慣が古くからあるとされています。学問の神様・菅原道真公を祀る大阪天満宮なら合格の報告に。住吉大社の楠珺社のように毎月通う「初辰まいり」の信仰で知られるお社なら、参り続けること自体がお礼のかたちになります。願って終わりではなく、報告して一区切り。人付き合いと同じ道理です。
作法は敬意のかたち、間違いを恐れなくていい
最後にもう一度。作法は神様への敬意の表し方であって、採点される試験ではありません。順番を間違えたからといって恐れる必要はなく、気づいたところから丁寧にやり直せば十分です。鳥居で一礼、手水で清め、二礼二拍手一礼。この三つだけ持って、まずは近くの神社の鳥居をくぐってみてください。
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参考・出典
- https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/sanpai/
- https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/keidai/
- https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/temizuya/
- https://www.isejingu.or.jp/visit/manner/
- https://www.meijijingu.or.jp/sanpai/2.php
- https://izumooyashiro.or.jp/archives/faq/7898