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現地レポ

松尾大社へ行ってきました — 御朱印・ご利益・駐車場と、撮れない神像館

9月23日に松尾大社を訪ね、観月祭限定の御朱印、無料だが「参拝(一時間)」の掲示がある駐車場、500円の庭園と撮影禁止の神像館、入山禁止の磐座を見た記録です。そのまま月読神社・鈴虫寺まで歩いた順路と時間も書いています。

2026-09-23 | 執筆・編集:福跡マップ編集部

朝のうちに松尾大社へ電話をして、限定の御朱印がいつまでなのかだけ聞いておきました。「25日まで、9時から16時です」。お昼すぎに着けば間に合います。

松尾大社は桂川の西、嵐山のすぐ南です。私は車で行きましたが、あとで思うと電車のほうが気楽だったかもしれません。駐車場の看板に「参拝(一時間)」と書いてあったからです。

松尾大社の楼門。参道の石段を上がった正面に立つ
松尾大社の楼門。参道の石段を上がった正面に立つ

大鳥居の手前に案内看板があって、「みどころ」が五つ。神泉の亀の井、縁結びの相生の松、お酒の資料館、重文の御神像がある神像館、昭和の名庭の松風苑。だいたいこの順に歩きました。

松尾大社の案内看板。「みどころ」として亀の井・相生の松・お酒の資料館・神像館・松風苑が挙げられている
松尾大社の案内看板。「みどころ」として亀の井・相生の松・お酒の資料館・神像館・松風苑が挙げられている

御朱印は9月だけの観月祭限定がある

行ったのは、この神社でいちばん分かりやすい行事の二日前でした。

楼門のわきに手書きの大きな貼り紙。観月祭の案内です。9月25日(金)午後5時から、雨でもやる。そして赤い字で「当日は午後四時五十分に楼門を閉門します」。昼にお参りして、そのまま夜の祭りへ、という流れにはならないようです。

境内に下がる観月祭の案内の貼り紙。9月25日午後5時より、雨天実施と書かれている(2026年9月23日 撮影)
境内に下がる観月祭の案内の貼り紙。9月25日午後5時より、雨天実施と書かれている(2026年9月23日 撮影)

貼り紙の内容はこうです。5時に入場開始と俳句の投句受付。5時15分から45分まで雅楽。6時に月見酒まんじゅうとたる酒(先着500名)、尺八。6時半すぎに琴。7時20分から和太鼓。8時半に俳句の表彰、9時に終わり。拝観料は大人1,000円、小学生以下500円。露店も出るそうです。朝の電話でも「17時から21時ごろまで」と伺っていて、公式サイトの「拝観受付は17時から20時半」とあわせると、受付は8時半まで、行事は9時まで、ということになります。

授与所に貼られた観月祭限定御朱印の案内(2026年9月23日 撮影)
授与所に貼られた観月祭限定御朱印の案内(2026年9月23日 撮影)

限定の御朱印は授与所の窓口に見本が出ていました。書き入れ(御朱印帳に直接書いてもらう)が500円、書き置き(紙)が500円。書き置きのほうに、白虎、秋期限定、観月祭限定の3種類。観月祭限定は9月19日から25日まで。限定がほしければ書き置き、通常のものは直接書いていただけます。

授与所の御朱印の掲示。書き入れと書き置きの見本が並ぶ
授与所の御朱印の掲示。書き入れと書き置きの見本が並ぶ

松尾大社駅から徒歩すぐ、駐車場は無料だけど「一時間」

阪急嵐山線の松尾大社駅は、大鳥居のほぼ目の前です。改札を出ると朱色の大鳥居がもう見えています。駅のとなりにコンビニがあるので飲み物はそこで。

阪急松尾大社駅のホームと駅名標
阪急松尾大社駅のホームと駅名標
松尾大社の大鳥居。駅から歩いてすぐの場所に立つ
松尾大社の大鳥居。駅から歩いてすぐの場所に立つ

車なら、大鳥居をくぐって参道を進んだ先が参拝者駐車場。お金はかかりません。ただ、入口の脇の看板だけは読んでおいたほうがいいです。

参拝者駐車場の入口。門扉が開いている
参拝者駐車場の入口。門扉が開いている
参拝者駐車場の掲示。参拝(一時間)以外での長時間の駐車は禁止、午後五時に閉鎖・施錠と書かれている
参拝者駐車場の掲示。参拝(一時間)以外での長時間の駐車は禁止、午後五時に閉鎖・施錠と書かれている

「参拝(一時間)以外での長時間の駐車は禁止」「午後五時に閉鎖、施錠を致します」「※発見次第、金壱万円を徴収致します」。社務所の名前入りです。

無料はありがたいのですが、車を置いて嵐山まで、という使い方はできません。境内をひととおり見て、庭と神像館に入って、御朱印をいただく。それで一時間はあっという間でした。私は14時半に停めて15時半に出て、それでもぎりぎり。嵐山と組み合わせるなら電車です。

境内を出たところに東海自然歩道の道標があって、苔寺と嵐山の方角が出ています。このあたりは、歩く前提で道ができている土地です。

東海自然歩道の道標。阪急松尾駅、苔寺、松尾大社、嵐山の方角が示されている
東海自然歩道の道標。阪急松尾駅、苔寺、松尾大社、嵐山の方角が示されている

参道の途中には境内全体の絵図もあって、社殿と山の位置関係がひと目で分かります。

参道に掲げられた松尾大社全景の絵図
参道に掲げられた松尾大社全景の絵図

ランチや飲食も楽しめる — 境内の茶店、酒粕、お酒の資料館

境内に食事のできる店があります。しめ縄の描かれた暖簾の建物で、外にみたらしだんごの幟。お茶とだんごで一息つけます。この日は16時までと伺いました。

境内の茶店。みたらしだんごの幟が立つ
境内の茶店。みたらしだんごの幟が立つ

門前の通りには、酒かす大根と酒かすごぼうの看板。お酒の神さまの門前なので、土産物も酒粕づかいです。

門前に出ていた酒かす大根と酒かすごぼうの看板
門前に出ていた酒かす大根と酒かすごぼうの看板

それから境内の一角に「お酒の資料館」。大きな酒樽が置かれた建物で、入場は無料、観覧は午前9時から午後4時まで。「松尾の神は、お酒の神様です」という書き出しで、神とお酒の歴史、酒造の工程、今につながるお酒の文化、と展示が続きます。

境内のお酒の資料館。入口に大きな酒樽が置かれている
境内のお酒の資料館。入口に大きな酒樽が置かれている
お酒の資料館の入口の案内。観覧時間は午前9時から午後4時、入場無料
お酒の資料館の入口の案内。観覧時間は午前9時から午後4時、入場無料

お酒が好きな人なら、ここだけでしばらく楽しめると思います。境内の酒樽は全国の酒造家からの奉納だとパンフレットにありました。

境内に据えられた大きな酒樽
境内に据えられた大きな酒樽

ご利益と伝わるもの — 亀の井、相生の松、神使の庭

いちばん分かりやすいのは「亀の井(かめのい)」です。本殿の東北側、霊亀の滝へ上がる手前。石を組んだ屋根の下で、亀の形の石から水が落ちて、水盤にたまっています。

亀の井。亀の口から水が落ち、石の水盤にたまる
亀の井。亀の口から水が落ち、石の水盤にたまる
亀の井を正面から。石組みの屋根の下に水盤が据えられている
亀の井を正面から。石組みの屋根の下に水盤が据えられている

パンフレットには「延命長寿の神泉『亀の井』」。この水をお酒に入れると腐らないと伝わっていて、全国の酒造家が汲みに来るのだそうです。私が見ているあいだにも、ペットボトルに詰めて持ち帰る人がいました。その場で飲めます。

亀は松尾の神さまのお使いで、境内のあちこちに出てきます。拝殿の前あたりに「神使の庭 亀と鯉」の札があって、松の木の下に亀と鯉の石像。公式サイトにある「幸運の撫で亀」と「幸運の双鯉」は、この日は場所が分からず見つけられませんでした。

神使の庭の札と、松の下に置かれた亀の石像
神使の庭の札と、松の下に置かれた亀の石像

もうひとつ、参道の途中に「相生の松(あいおいのまつ)」。木札のそばに「むすび守」の案内が下がっていました。縁を結ぶ、という信仰でお参りする人が多いようです。

相生の松の木札と、そばに下がる「むすび守」の案内
相生の松の木札と、そばに下がる「むすび守」の案内

庭園と神像館 — 拝観料500円で見られるもの

お参りは無料ですが、庭園と神像館は拝観料が要ります。受付は境内の奥、「拝観受付」の白い立て札のところ。

「拝観受付 昭和の名庭『松風苑三庭』 神像館」の立て札
「拝観受付 昭和の名庭『松風苑三庭』 神像館」の立て札
松風苑の説明板と拝観順路の図
松風苑の説明板と拝観順路の図

料金表は受付の上に。大人500円、学生(中学生以上)400円、小人(小学生)300円。30名以上は350円・300円・200円。入場は平日が9時から16時、休日が9時から16時半まで。時間のところだけ、上から白い紙で直してありました。

庭園・神像館の拝観料の掲示。大人500円、入場時間は平日が午後4時まで
庭園・神像館の拝観料の掲示。大人500円、入場時間は平日が午後4時まで

500円で庭と神像館の両方に入れます。庭は「松風苑(しょうふうえん)三庭」。上古の庭、曲水の庭、蓬莱の庭の三つで、作ったのは重森三玲(しげもり・みれい)、昭和50年の完成です。

上古の庭は、苔の斜面に大きな石がにょきにょき立っていて、社殿とは別の場所に来たような気がします。

上古の庭。苔の斜面に大きな石が立ち並ぶ
上古の庭。苔の斜面に大きな石が立ち並ぶ
上古の庭を別の角度から。朱塗りの回廊が庭を囲む
上古の庭を別の角度から。朱塗りの回廊が庭を囲む

蓬莱の庭には説明板がありました。蓬莱は不老不死の仙界の島で、その島にあこがれる考え方が鎌倉時代に流行して作庭にも入ってきた、鎌倉期の池を模した造りで、池のまわりを歩くと羽根を広げた鶴の形になっている、といった内容です。

蓬莱の庭の説明板
蓬莱の庭の説明板
蓬莱の庭。池に石が配され、周囲を苔が覆う
蓬莱の庭。池に石が配され、周囲を苔が覆う
蓬莱の庭の池を、反対側から見たところ
蓬莱の庭の池を、反対側から見たところ

そして神像館。入口に撮影禁止のマークがありました。重要文化財を扱っている関係上、写真撮影は控えてください、ということですね。現地へ行く方はご注意を。

パンフレットにはこうあります。

当社所蔵の御神像二十一体が常時拝観出来ます。特に重要文化財に指定されている老年・壮年男神像、女神像は平安時代初期の作で、等身大一木造りの座像で、我が国神像彫刻中最古最優秀品として有名です。また摂末社に旧蔵されていた十八体も、御神像の変遷を知るうえで歴史的にも非常に貴重なものです。

パンフレットの神像館の頁。御神像二十一体が常時拝観できると書かれている
パンフレットの神像館の頁。御神像二十一体が常時拝観できると書かれている

重要文化財の三体(平安初期)と、摂末社にあった十八体(平安末から鎌倉)で二十一体。神像がこれだけ並ぶ部屋は、そうありません。

以前から重要文化財だったのは男神像2体・女神像1体の三体ですが、摂末社にあった十八体も、2025年9月26日に「木造神像」18躯として国の重要文化財に指定されています(文化庁の国指定文化財等データベースによる)。

中に案内役の方がいて、話しかけると詳しく教えてくれます。壁には織田信長や徳川家康の文書を大きく引き伸ばしたものが貼ってあって、そのひとつに松尾大社を保護する趣旨が書かれているのだとか。秦氏が奈良から山背へ来て、松尾と稲荷に分かれてそれぞれ社を建てた、という話もこの方から伺いました。パンフレットの由緒だと秦氏は朝鮮半島から渡来したとあって、奈良からとは書いていません。

磐座には、もう入れない

この神社の始まりは、社殿ではなく山の上の岩だと伝わっています。松尾山の磐座(いわくら)です。

境内の奥、滝の手前から山へ上がる石段があって、その手前に札が置いてありました。

石段の手前に置かれた「入山禁止」の札
石段の手前に置かれた「入山禁止」の札

入山禁止。台風で山が荒れて以来、磐座までは上がれないそうです。代わりに登り口に磐座の写真パネルが立っていて、頂上の大鳥居が写っていました。

登り口に立てられた磐座の写真パネル
登り口に立てられた磐座の写真パネル

始まりの場所に行けない、というのは少し不思議な気分です。社殿は701年に建ったと伝わっていて、それより前からこの山は祀られていた。その「前」の部分だけが、いま閉じています。

滝へ向かう道の途中には、三宮社・四大神社・滝御前の説明板。本殿のまわりだけでなく、山へ向かう道沿いにも社があります。

三宮社・四大神社・滝御前の説明板
三宮社・四大神社・滝御前の説明板
滝の手前に立つ朱塗りの鳥居
滝の手前に立つ朱塗りの鳥居

石段の下が霊亀の滝。細い流れですが、水の音はよく響きます。滝と亀の井は、ほとんど隣どうしです。

霊亀の滝。細い流れが岩を伝って落ちる
霊亀の滝。細い流れが岩を伝って落ちる

この日いただいた御朱印と、授与所のお守り

授与所で観月祭限定の御朱印をいただきました。書き置きです。満月とすすき、鳥居、二羽のうさぎ。「奉拝 松尾大社」と「令和八年九月二十三日」。

この日いただいた観月祭限定の御朱印。満月とすすき、鳥居、二羽のうさぎが描かれている(2026年9月23日 撮影)
この日いただいた観月祭限定の御朱印。満月とすすき、鳥居、二羽のうさぎが描かれている(2026年9月23日 撮影)

授与所には授与品の一覧も出ていました。神結び守2,000円、金運守1,000円、勝守1,000円、切絵御朱印1,500円、お宮札2,000円。

授与所に掲げられた授与品の一覧
授与所に掲げられた授与品の一覧

参道には、春の神幸祭で神輿を船に載せて桂川を渡す「川渡しの御船・駕輿丁船」の説明板もありました。9月の観月祭だけでなく、季節ごとに何かがある神社です。

神幸祭の「川渡しの御船・駕輿丁船」の説明板
神幸祭の「川渡しの御船・駕輿丁船」の説明板

月読神社(京都)— 無人の社務所と月延石、御朱印

松尾大社の駐車場を15時半に出て、南へ歩いて8分。摂社の月読神社(つきよみじんじゃ)に着きました。社の手前に車を停められる場所もあります。

月読神社の鳥居と、その先へ続く石段
月読神社の鳥居と、その先へ続く石段
月読神社の本殿
月読神社の本殿

社務所には誰もいませんでした。窓に貼り紙があって、「折角のご参拝不在にして失礼しました」から始まります。お守りや御朱印は各自で白い袋に入れ、備え付けの封筒に数と金額を書いて初穂料を同封し、扉の間の投函口へ。そのまま持ち帰ってよい、という方式です。私も封筒に500円を入れて、書き置きの御朱印を一枚いただきました。

月読神社の社務所の掲示。不在時の御朱印とお守りの受け方が書かれている
月読神社の社務所の掲示。不在時の御朱印とお守りの受け方が書かれている
月読神社の御朱印
月読神社の御朱印

ここの福は、月延石(つきのべいし)です。玉垣に囲まれた石のまわりに、参拝した人が納めた白い石が積まれていました。掲示は「子授け 安産」。社務所の窓口には「祈願石(安産・子授け)初穂料 1,000円」「石は正面奥、月延の石の所にお備えください」と手書きの札があって、白い石と筆ペンが置いてあります。石に願いを書いて、月延石のところへ納める、という作法です。

月延石。玉垣の中に、参拝者が納めた白い石が積まれている
月延石。玉垣の中に、参拝者が納めた白い石が積まれている
月延石の説明板
月延石の説明板
社務所の窓口に置かれた祈願石と筆ペン、初穂料の札
社務所の窓口に置かれた祈願石と筆ペン、初穂料の札

もうひとつ、「願掛け陰陽石」。左右の石を撫でて願う、と札にあります。

願掛け陰陽石
願掛け陰陽石

社務所が無人でも、御朱印も祈願石も自分で完結できるようになっているのが、この社の親切なところでした。由緒や安産祈願の話は月読神社の記事に書いています。

鈴虫寺 — 駐車場、法話の時間、お地蔵さまへの願い方

月読神社から南西へ700メートルほど、鈴虫寺(華厳寺)です。この日いちばん心に残ったのがここでした。

鈴虫寺の寺号標
鈴虫寺の寺号標

まず駐車場のこと。寺のすぐ横に正規の駐車場がありますが、土日祝は満杯になりやすいそうで、手前に民間の駐車場がいくつかあります。私は寺まで100メートルほどの所に停めて500円。どこも500円か600円くらいなので、手前で空いていたら迷わず入れていいと思います。駐車場の警備員さんに聞いたら、前日の22日(連休中)は16時でも満車だったとのこと。

着いたのが16時06分。山門の掲示は「見学志納料 御一人 金五〇〇円(中学生以下 三〇〇円)」「見学時間 午前九時より 午後入門 四時三十分迄」「閉門 五時」。寺の公式サイトの予定では、法話は9時から約50分おきに始まり、最終が16時20分です(最後の回だけ40分あと)。石段に並んでいたのは私の前に8人か9人、後ろに7人ほど、最後は20人くらいで最終回に入れました。あとでお坊さんから聞いた話では、前日は石段のずっと下まで200人くらい並んだそうです。連休や紅葉の時期は、この寺は時間を逆算して動かないと入れません。

鈴虫寺の山門の掲示。見学志納料と見学時間が書かれている
鈴虫寺の山門の掲示。見学志納料と見学時間が書かれている
石段の下に立つ鈴虫寺の説明板
石段の下に立つ鈴虫寺の説明板

中に入ると客殿に通されて、お茶とお菓子が出ます。そして鈴虫の音。部屋の中にケースがあって、お坊さんの話では一年中、およそ3,000匹が鳴いているそうです。その音の中で、30分ほど法話を聞きます。お坊さんは8人いて、交代でお話しされるとのことでした。この日の方はまだお若くて、ご自身の結婚の話を冗談まじりに挟みながら、鈴虫寺の願い事の作法と、お釈迦さまの話をしてくださいました。静かな部屋に鈴虫の音と笑い声。

願い事の作法は、こういう順番でした。まず「幸福御守」を一つ(500円)。両手で挟んで、御守の「幸」の字が見えるように持ちます。お地蔵さまが誰の願いかを見分ける目印なのだそうです。そのうえで自分の住所と名前を心の中で伝え、願いは一つだけ。自分のことを願う。遠くて来られない人のぶんは、御守を買って代わりに願ってよいとのことでした。願いが叶ったら御守を返しに来る、遠ければ郵送でもよくて、お寺でお焚き上げしてくださいます。この日の話では、アメリカから返納された御守もあったそうです。

鈴虫寺の幸福御守。黄色い袋に「幸福御守 京都 鈴虫寺」と朱で書かれている
鈴虫寺の幸福御守。黄色い袋に「幸福御守 京都 鈴虫寺」と朱で書かれている
鈴虫寺の幸福地蔵。わらじを履いている
鈴虫寺の幸福地蔵。わらじを履いている

そのお地蔵さまは、山門を入ってすぐ左。出るときは右手です。わらじを履いているのがこの寺のお地蔵さまの特徴で、履いているから歩いて願いを叶えに来てくださる、と伝わっています。

じつは私は20年ほど前に一度ここへ来ていて、そのとき願ったことが叶って、御守を返しに来た経緯があります。話も景色もすっかり忘れていましたが、石段を上りながら少しずつ思い出しました。

鈴虫寺は2023年(令和5年)に開山三百年を迎えています。この日(2026年9月23日)は、その記念の御朱印をいただきました。境内に「開山三百年」の看板も出ています。

「開山三百年」の看板
「開山三百年」の看板
鈴虫寺の三百年記念の御朱印
鈴虫寺の三百年記念の御朱印

石段を下りたのが17時7分ごろ。門の前の京都市の案内図に、松尾大社まで徒歩16分、阪急松尾大社駅まで17分、苔寺まで5分とありました。

鈴虫寺の手前に立つ京都市の観光案内図。鈴虫寺まで徒歩1分、苔寺まで5分、松尾大社まで16分、阪急松尾大社駅まで17分と示されている
鈴虫寺の手前に立つ京都市の観光案内図。鈴虫寺まで徒歩1分、苔寺まで5分、松尾大社まで16分、阪急松尾大社駅まで17分と示されている

苔寺(西芳寺)にも寄ってみましたが、閉まっていました。門の掲示は「参拝希望日の二カ月前より受け付けます。当日のお申し込みは承れません」。二か月前から前日までのあいだに申し込む、予約制のお寺です。

西芳寺(苔寺)の門
西芳寺(苔寺)の門
西芳寺(苔寺)の門前の掲示。参拝希望日の二カ月前より受け付け、当日の申し込みは不可と書かれている
西芳寺(苔寺)の門前の掲示。参拝希望日の二カ月前より受け付け、当日の申し込みは不可と書かれている

おすすめの巡り方まとめ — 月読神社・鈴虫寺・苔寺へ

この日、私が実際に歩いた順路です。

  1. 松尾大社(14時30分〜15時30分/約1時間) — 車なら参拝者駐車場へ。無料ですが「参拝(一時間)」「午後五時に閉鎖」。電車なら阪急松尾大社駅から大鳥居まですぐ。お参り、庭園と神像館(500円)、亀の井と霊亀の滝、お酒の資料館(無料)、授与所で御朱印。これで一時間はちょうど埋まります。庭園と神像館は平日16時・休日16時半まで。急ぐなら先に拝観受付へ。
  2. 月読神社(15時38分〜15時48分/約10分) — 松尾大社の大鳥居から南へ歩いて8分。車を停める場所もあります。社務所は無人で、御朱印は書き置きを自分で持ち帰る方式。月延石に祈願石を納めるなら、窓口の筆ペンと白い石で。
  3. 鈴虫寺(16時06分〜17時7分ごろ/約1時間) — 月読神社から南西へ700メートルほど。入門は16時半まで、最終の法話は16時20分。連休は16時でも駐車場が満車、石段の下まで行列になる日があるので、松尾大社と月読を先に回るなら、鈴虫寺に15時台に着く計算で。500円でお茶とお菓子、法話30分、所要40分ほど。
  4. 苔寺(西芳寺) — 鈴虫寺から徒歩5分。予約制で、二か月前から前日までに申し込み。行くなら、松尾大社へ来る日を決めた時点で先に予約を。
  5. 時間が余ったら嵐山 — 松尾大社から北へすぐ。秋なら紅葉と重なります。

車で回るなら、松尾大社の駐車場は「一時間」なので、松尾大社を出たら鈴虫寺の近くへ車を移すのが現実的です。電車なら、阪急松尾大社駅から、松尾大社 → 月読神社 → 鈴虫寺 → 苔寺と歩いて、そのまま嵐山へ抜けられます。案内図の分数を足すと駅から鈴虫寺まで17分。歩ける距離です。

由緒 — 松尾山の神霊と、社殿を建てた秦氏

松尾大社の由緒は、パンフレットにこうあります。

拝殿。楼門を入った正面にある
拝殿。楼門を入った正面にある

当社は京都最古の神社で、太古この地方に住んでいた住民が、松尾山の神霊を祀って守護神としたのが起源とされております。五世紀の頃、朝鮮半島から渡来した秦氏がこの地に移住して河川を治めて農林産業を興しました。松尾の神を一族の総氏神と仰ぎ、山城・丹波の両国を開拓し、文武天皇の大宝元年(七〇一)勅命により、秦忌寸都理が現在地に社殿を創建してより、平安時代以降は賀茂両社と共に皇城鎮護の社、また〝四神相応〟白虎の地に坐す社とされてまいりました。

いただいたパンフレットの御由緒の頁
いただいたパンフレットの御由緒の頁

御祭神は大山咋神(おおやまぐいのかみ)と市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。パンフレットはこのあと、近世以降は醸造の祖神として全国の酒・味噌・醤油・酢の製造販売業から信仰されてきたこと、いまの本殿は室町時代の応永年間に建てられ天文十一年(1542年)に大修理されたもので、その造りから「松尾造り」と呼ばれて重要文化財になっていること、と続きます。

楼門の軒。細かな組み物が並ぶ
楼門の軒。細かな組み物が並ぶ

授与所に白虎の御朱印があったのは、この「四神相応 白虎の地」の一節とつながっています。西を守るのが白虎だからです。

境内の場所とデータは松尾大社 亀の井、月読神社、鈴虫寺のページにまとめています。


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この記事の場所のそばにある福

松尾大社 亀の井の周りに、ほかにどんな福があるでしょうか。

松尾大社 亀の井のまわりをひらく →

参考・出典

15件出典に基づいて掲載しています

訂正履歴

公開後に内容を改めた箇所を、日付とともに記録しています。

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