八大龍王総本殿(苧ヶ瀬池)|どんな福が宿る場所か

岐阜県各務原市の苧ヶ瀬池(おがせいけ)の畔に建つ社です。岐阜県の観光公式サイトは、周囲2kmのこの池を「古くから地域の信仰を集め、龍神伝説などの民話が伝わります」と紹介し、各務原市の公式サイトに載る市民カメラマンの紹介文は「岐阜県新八景第1位の景勝地」と記しています(2026年9月28日確認)。池畔の石碑にも「岐阜県新八景第一位入選」と、選定者である岐阜タイムス社の名が刻まれています。
池の中には石を積んだ基壇の上に社殿が建ち、畔には朱塗りの拝殿と「八大龍王總本殿」の標柱、対岸には「八大龍王本殿」の幟が立つ木造の堂があります。総本殿が発行する冊子『信仰と伝説のおがせ池』は、この池を宝亀年間(771〜780)に一夜のうちにできた大池と伝え、里人が龍宮に通じる八大龍王の池として畏敬したこと、池に棲んだ大蛇(龍女)が鵜沼の大安寺開山・笑堂和尚の済度を受けて蛇身を脱し「病苦に悩む者あれば念ぜよ。我その苦を身に受くるとも必ず誓って彼を救わん」と大誓願を起こしたことを記しています。
同じ冊子は「鯉と亀」を神の使いとし、駐車場脇の案内図は「おがせ池は大切な農業用のため池です」と書き添えています。
この社寺に伝わる願いごと
由緒や資料で確かめられた範囲で、次のような願いごとが伝えられています。
押すと、同じ願いごとが伝わる場所を地図で探せます。
時のながれ
- 宝亀年間(771〜780) — 冊子『信仰と伝説のおがせ池』は、光仁天皇の宝亀年間に一夜のうちに大池ができ、里人たちは深さを測ることもできないこの池を、龍宮に通じている八大龍王の池だといって畏敬したと伝えています。
- 文永9年(1272) — 同じ冊子は、池に棲む大蛇が尾張国本宮山の社頭で福富新蔵の矢を受けて手負いとなり、古巣の広沼へ戻ったと記しています。
- 冊子の伝える時期不詳の出来事 — 大蛇は鵜沼の大安寺開山・笑堂和尚の済度を受けて蛇身を脱し、「病苦に悩む者あれば念ぜよ。我その苦を身に受くるとも必ず誓って彼を救わん」と大誓願を起こしたと冊子は伝えます。
- 昭和61年(1986) — 池畔のさざれ石の碑文によると、天皇陛下御在位六十年の奉祝行事を記念して、各務原市奉祝委員会がこの石を建立しました。
- 令和3年(2021)2月 — 八大龍王総本殿が冊子『信仰と伝説のおがせ池』を発行しました。現地の社務所でのみ無料で配られています。
現地の写真




近くの福
- 山中不動院(寶宮寺)(除の福・約1.0km)
- 伊奈波神社(いなばじんじゃ)(水の福・約12.8km)
- 名もなき池(通称:モネの池)と根道神社(水の福・約27.8km)
- 多度大社(北伊勢大神宮)(除の福・約40.4km)
このページで確かめたこと
現地確認/資料照合/未解決
2026年9月12日の午前に、池のまわりと八大龍王総本殿を歩きました。社務所は9時から16時、御朱印は書き置きのみで300円、直書きはありません。池のすぐ横に無料の駐車場があります。冊子は無料で、現地でのみ配っているとのことでした。写真・御朱印・冊子をこのサイトで紹介してよいかを社務所で伺い、問題ないとのお返事をいただいています。
ここから先は社務所で伺った話で、いずれも公的な資料では確かめられていません。社務所が管理しているのは、池の上の社と、社務所のすぐ隣の社と、50メートルほど先の「八大」とつく社の三つで、ほかの社は地域の方が別に管理しているとのことでした。50メートル先の社は宝物庫にあたるとのことでした。池の上に社が建っているのは、昔、龍神様が体の傷を癒すためにこの場所で休まれたからで、その場所に社を建てて祀ることになったとのことでした。戦争中は戦地へ行く前や帰ってきた後に参拝する方が多く、今も北海道など遠方から、また愛知県の尾張旭や犬山のあたりから熱心に通われる方があるとのことでした。
社務所で伺った「龍神が自分の傷を癒すために休んだ」という由来と、冊子が伝える「大蛇(龍女)が済度されて病苦の人を救うと誓った」という物語は、筋が異なります。どちらかに寄せず、両方をそのまま記録しています。社の所在地の番地、法人格、宝物庫の公的な記録は、いずれも公的資料では確認できていません。
この節の確認に使った資料
🖌 この社寺でいただいた御朱印の記録: 2026年9月12日(参拝記録の一覧へ)
🗺 この地点を明治の地図で見る(今昔マップ on the web)
この福を掘り下げた記事
参考・出典
6件出典に基づいて掲載しています
- 苧ヶ瀬池
岐阜県観光連盟(岐阜の旅ガイド) - 苧ヶ瀬池(市民カメラマン)
各務原市 - 苧ヶ瀬池
各務原市観光協会(各務原市役所観光交流課内) - 現地説明板「おがせ池案内図」
苧ヶ瀬池駐車場脇(2026-09-12 撮影確認) - 現地石碑「岐阜県新八景第一位入選(岐阜タイムス社選定)」
苧ヶ瀬池畔(2026-09-12 撮影確認) - 冊子『信仰と伝説のおがせ池』
八大龍王総本殿発行・令和3年2月(2026-09-12 社務所で入手)
訂正履歴
公開後に内容を改めた箇所を、日付とともに記録しています。
- :紹介文の「各務原市は『岐阜県新八景第1位の景勝地』と説明しています」を、出典どおり「各務原市の公式サイトに載る市民カメラマンの紹介文が記しています」に改めました。あわせて出典の表題を「広報カメラマン」から、ページの表記どおり「市民カメラマン」に改めました。
この場所について
お参りの体験や、いまの様子を教えてください。